砂浜の孤独



友達にスクーバダイビングの免許を取りに行こうと誘われたのは

1999年の夏のことでした。

行き先は南紀白浜ということで、やはり海はきれいなのだろうなと期待して行きました。

そして、当日。

海は結構ゆれていました。

なぜなら、台風が来ていたのですから・・・。


1日目はプールでの教習。海とは違って塩水じゃないし足もつくし、どうってことはなかったです。

しかし、その翌日の実地訓練でその恐ろしさを知ったのです。


足が地面に付かないのは当然のこと、海に一度潜れば1メートル先はもはや見えない状態。

本当に怖かったです。

そこで、マスクや脱着やらサインを出すのだからたまったものではない。

あまりの怖さにもぐっているところを急浮上してしまい、海面にあがってから

インストラクターさんにもんすごく怒られました。

それもそのはず、急に浮上することは、生命にも関わることですから。

気圧が全然違うので肺にかかる圧力も違ってきます。そして急浮上することにより高圧がかかり

いわば、風船のようにふくらみ、最終的にはドカン。


しまいには

「俺はなんでこんなところにいるんだ?」

という錯覚すら覚えてしまいました。

その当時はまだ子供で車酔いとかバンバンしていたので、当然海も揺れます。その海の揺れに耐え切れず・・・。

結局、砂浜で見学という形になってしまいました。

むっちゃ悔しかったです。俺はなぜこんなに弱いんだ、と。

一人寂しく砂浜で他のメンバーを見ながら、砂を握り締めていました。


なんとか、免許はとれましたが、はっきりいって、なんもできません。


今度は真面目に初めから特訓をし直して

海へ挑戦だ!!!


海酔いは・・・・大丈夫だと思う・・・たぶん。