なぜ観鈴は夢を見続けるのだろうか?



※ 記述されているのはあくまでZEROの見解であり、間違っているかもしれないということをご理解していただきたい ※



夢の中で観鈴は翼を広げ大空を羽ばたいている女の子を見ている。

この女の子というのは『神奈』であるということは全編を観た人には分かるだろう。

もちろん、現代の世界で神奈が飛んでいるわけではない。


神奈の魂は通常の人と同じように輪廻を回る。

しかし、翼人最後のヒトである神奈の魂を受け取るのは通常の人間となってしまった。

その魂の器は大きすぎて通常の人間には受け入れられず、それを受け入れた人間は器ごと壊れてしまうのである。


そして、現代において神奈の魂を受け取ったのが観鈴なのである。


観鈴のなかに神奈の魂が入り込んだはいいが、その大きさが本来あるべき観鈴の魂を飲み込んで行くため

神奈が見ている夢が観鈴にも影響を与えてしまうのである。


そして、それは夢だけではなく呪いも受け継いで行くことになる。

神奈の見る夢は、彼女が生きた時代に法師達の呪いによって引き起こしているものである。

決して幸せが訪れない夢。


通常、輪廻を回る魂が後世のモノに行く際、その記憶は初期化されることが一般的である。

時々、前世の夢を見る人がいるが、それはおそらくその経過がスムーズに行われなかったからと考えられる。

神奈の場合、法師達の呪いによって『決して幸せが訪れない夢』は抹消されないまま存在して行き

転生先にもその夢は受け継がれていく。

そして、『決して幸せが訪れない夢』は本来あるべき魂を侵食していくのである。

観鈴が友達として深い関係を持つのを拒絶する癇癪は、そういった呪いから生じているものであると考えられる。