レビュー



おすすめ度 : ★ 殿堂入り ★ BY/ZERO


- A -

ストーリーの設定やキャラクターのデザインなど全てが完璧でした。

原作を忠実に再現しており、涙を流した回数は数え切れません。

原作であるゲームとは違って3人のメインヒロイン達の物語をいかに繋げるかが大きな焦点でしたが

全然違和感がなく、スムーズにこなせていたと思います。

ただもったいなかったのが全12話(総集編も合わして13話)しかなかったということ。

そのおかげでストーリーの展開が早過ぎ、原作を知らない人には少し分かりづらかったという点が言えるでしょう。

サビの部分に関しても、話数が多ければ、もっと時間が取れたのにという残念さ。


ただ、そういった部分を含めたとしても、素晴らしかったということに異論はありません。

文句なしの殿堂入りです。


物語としては主に『家族』という命題をメインにして進められていると言えるでしょう。

家族ってなんだろう?

それを考えながら見ればもっと世界にのめりこめると思います。


青空や鳥の詩は曲調がいいだけでなく、AIRの流れに乗った歌詞もものすごくいいです。


音楽や映像、ストーリーなどの全部がAIRです。

一度観てみてはいかがでしょうか?

きっと涙が止まらなくなりますよ。


- B -

宗教戦争などでもみられるように、ひとつのものに統一するためには他のものを排除すると言った考え方があります。

それが神奈の時代にもありました。

それは翼人というものが気に食わない人間達の業。

何もしていないと言うのにただ力があるからといって排除する。

そこから生まれた悲しみはいつしか1000年たった一人の彼女に受け継がれていました。

健気に生きているというのに、かつての人間が施した呪いによって友達ができない。

それでも頑張ろうとする彼女の姿にもはや感無量です。

孤独と戦いながらそれでも強い繋がりが欲しい。

たとえそれが偽りの母親であったとしても同じ刻を同じように過ごしてそれが幸せだと思うのならば、それは紛れもない家族です。


幸せと言うのは人のすぐ近くにあるというのに、見つけにくいものです。

それは、自分がただ気がついていないだけなのだから。


自分が今どれだけ幸せなのか?

家族がいて、友達がいて、恋人がいて・・・


そんな幸せを感じに、一緒に『AIR』という旅をしてみませんか?