第29話『新しいスーツV2〜後半〜』/第30話『母のガンダム』
ZERO的サブタイトル【母のぬくもり】
コロニーを脱出したウッソをカテジナは見つからないように追いかける。
どうしても彼女にとってシャクティが必要なご様子。
しかし、そんなところをルペがアジスがコアファイターを攻撃。チームワークが乱れてますね。
コアファイターも先の戦いで空気漏れを起こしており、あと少しで酸欠状態。
自分の残された衣服や(もはや何もない)フランダースの毛を使って漏れを防ごうとするが間に合わない。
コアファイターが危ないところをハロのシャボン玉錯乱攻撃やシュラク隊とマーベットが援護、しかも後ろからもう1隻援護する艦が!
それはトマーシュたちが操縦するホワイトアーク、しかもそれが担いでいるものは新しい機体V2だった。
反乱分子は着々と広まっているようです。
宇宙服を着ていないウッソはハロのシャボン玉を利用してホワイトアークへ乗り移る。
それを受け取ったエリシャやマルチナはウッソが裸であることに大慌て。(結構マルチナは冷静だったが)
V2に乗り込んだウッソは操縦性がVと同じなのに機体の力が断然違うことに驚愕。
先程乗っていたコアファイターも持って行き、カテジナやルペたちが乗るアインラッドを新しい武器「光の翼」で攻撃。
クロノクルのモトラッド艦も発進するが、アジスが乗るアインラッドがウッソのコアファイター飛ばしの死角に入ったところを
後ろからV2がビームライフルで攻撃し撃破され、撤退していく。
そして戦闘終了後、このV2がウッソの母親「ミューラ・ミゲル」が設計したものだと知る。
何も教えてくれなかったリーンホースJrのクルーにウッソは激怒するがシャクティが
「私このモビルスーツ好きになれそうよ。だってウッソとお母様を繋げたもの。人と人を結びつけるモビルスーツなら、私好きよ」
と、なだめてあげた。人と人とを結びつけるやさしいガンダムとでも申しましょうか。
ミューラがウッソにナイフ投げを教えてあげているシーンをウッソは回想する。実はウッソは左利きだったらしい。
それを右でもナイフが投げられるよう練習させていたそうだ。
V2の光の翼と小型の機雷でルペとカテジナをかく乱させ、月に逃げ延びた。
リーンホースJrも不時着し、ウッソたちはトマーシュが運転するバギーで月の都市「セントジョゼフ」へ。
不法入国になってしまうが、そこはウォレンの得意技、緊張すると熱が出る作戦で検問を通り抜ける。
すると黒い車に追われている人を発見したウッソ。
オデロたちはほっとけというが、すぐさまそれを追いかけるようウッソは指示。
追っ手をしばき倒し、追われていた人を救い出したウッソたち。
彼女こそウッソの母「ミューラ」だったのである。
追っ手はザンスカールの秘密警察だったらしいがそんなことはどうでもいい。
ようやく落ち着いた場所に辿り着いたウッソたち。オデロやシャクティはウッソとミューラの場を考え退室。
部屋で母と子二人になると「ウッソ!」「母さん!」としっかりと抱擁。
母親の膝枕の上でウッソは今までの経緯を語る。
ミューラもそんなウッソの戦いを聞き
「あなたをそういう子に育てたつもりよ。あなたはもともと、私達だけの子供ではなかったのよ」
どういうことなんでしょうか?
「あなたを産む前の夜、白いフワッとしたものが現れて、新しい子、ニュータイプを授けるっていうような夢を見たのよ。」
生まれながらにしての戦闘能力、そして親が教えたパイロットになるための勉強。
つまり親としてのハンゲルグとミューラではなく、組織のために。
そんなひどいことがあるものか!と反論したくなりましたが、そんな母親ミューラも苦しんできたのです。
「苦しかったでしょうね。でも、私たちは人の能力は、とても高いものだと信じているの。
私たちだって苦しいのよ。けどね、こう育てて試させてもらっているのよ。・・・ごめんね。」
そんな心の葛藤。
ただ、ミューラはこう告げた。「無理強いはしない」
だからこそ、ウッソを地球に残してきたのではないでしょうか?
だけどウッソは導かれるようにモビルスーツに乗り、そして戦い、生き延びた。
それはただの偶然とは言えないのではないのでしょうか?
『ニュータイプとしての必然』
彼の運命は純粋にあるべき未来へ進んできたのではないのでしょうか?
いつのまにか眠っていたウッソをやさしく撫で、母親の胸で安らぎのひとときを過ごした。