第5話『ゴッゾーラの反撃』/第6話『戦士のかがやき』

第7話『ギロチンの音』



ZERO的サブタイトル【戦争という現実】

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殺したくはなかったのに敵機のコクピットを貫いてしまったウッソ。

サバトを撃墜されたという悲報を聞いたガリーは先の戦いで傷ついた体を引っ張りながら無理矢理ゴッゾーラに乗り込み敵討ちのため出撃。

一方ウッソはVガンダムの解除と工場内への着陸を初体験する。

工場内の人たちはVガンダムから降りてきたパイロットを見て愕然。それもそのはず、まだ少年なのだから。

ガンダムから降りてシャクティの姿を見ていないので心配になったのかウッソはパンをかじりながら捜索。

するとバッタリとカテジナに遭遇しタジタジ。

カテジナはウッソに命のやりとりをした感想を聞き、それにウッソは「怖い」という反応をし、「それが普通なんだわ」と優しい言葉をかけた。


一方クロノクルはリガミリティアの工場付近潜んでおり、そこでシャクティがカルルマンをあやしている子守唄を聞く。

「姉さんが歌っていた歌をなぜあの子が・・・」

不思議に思いながらもクロノクルはスパイとして潜入に成功する。

ガリーが操るゴッゾーラを発見し信号弾で工場の場所を示し、それを見たガリーは工場付近を爆撃。

それを聞いたマーベットはウッソに出撃を要求するがカテジナがそれを止めようする。「あなたが戦う必要はない」

そこでマーベットとカテジナは少し言い争いになったが、ウッソは自らの意思で出撃することを告げる。

みんなに死んで欲しくない、という理由で。

ゴッゾーラを戦闘不能にしたがなおもガリーは生身でVガンダムに銃を向ける。

Vガンダムのバルカンを使えば一発で倒せると言うのに、銃では勝てないとわかっているのに

それなのに死に急ごうとする戦士の行いに威圧感を感じていた。

結局ガリーは捕虜となったが、いまだその呪縛にウッソは囚われていた。

そんなウッソにシャクティは「カサレリアへ帰ろう」と言った。

その目はこのままここにいるとウッソまで変になってしまうと感づいているように感じられた。

しかし、工場が見つかった以上第2陣が来ないはずはなかった。明朝、工場ごと移動を始めたリガミリティアをゾロの大部隊が発見し爆撃。

それを受けたウッソはシャクティに止められるが出撃する。

ただここにいても殺されるだけ。いなくなってしまった両親を見つけるためにもここでは死ねない。

出撃していくウッソを見てシャクティは「戦争にとられていくの?」

と、ただ悲観するしかできなかった。


潜入していたクロノクルは爆撃でシャクティたちに天井の破片が落ちてきそうになたところを身を挺して守った。

その後、工場内で銃を発砲し、現時点の指揮官ニュングとそれに反抗しようとしたカテジナを止め人質としてさらった。


ウッソが戦っていた敵機ははげのオッサン、ワタリーの部隊。

ブーツがない状態のVガンダムは地上放火の支援を受けゾロ一機を行動不能に。そのゾロに乗っていた兵士は死を恐れ

ワタリーに救出を要求するが、戦士が死を恐れていることに腹を立てたワタリーはそのゾロを突き刺した。

味方をも殺したベスパをみたウッソは混乱するが、ブーツとドッキングしてVガンダムとなり、ワタリー隊を追い払うことに成功する。

そんなワタリー隊はクロノクルと合流。ワタリーの部下はクロノクルが連れてきたカテジナに手を出そうとするがワタリーはその部下を発砲し粛清。

「これがあなたの騎士道か」とクロノクルは問うがあえなく否定。


戦火から戻ってきたウッソはニュングとカテジナがさらわれたことを知ってオデロを攻めた。

そんなウッソをみてシャクティは「こんなのウッソじゃない。ここにいたらみんなおかしくなっちゃう」とカルルを連れカサレリアへ帰っていった。

カテジナとニュングの捜索を始めたウッソは先ほど撃墜したゾロを発見。

近づいた途端そのゾロは爆発しもう一機のゾロが地下から登場。ワタリーが仕掛けた罠だったのだ。

Vガンダムの右腕を切り、そのまま止めを刺そうとしたが、Vガンダムが本領を発揮し逆にゾロを撃墜。

ゾロから降りてきたワタリーにウッソも銃を向けながらVガンダムから降りてきた。

それを見たワタリーは号泣。

「こんな現実があるというのか」

子供までもが戦争の道具として使われている。そんな現実を受け止めることが耐え難いものだったのだろう。

任務に失敗したワタリーはウッソを離れさせ、自爆。

「どうして、どうしてさ!?」

なぜ自爆をしたのか。まだ、13歳の少年にはそれは理解できなかった。


シャクティを追ってウッソはカサレリアに戻ろうとした(オデロたちもそれに続いて後を追う)

がウッソとオデロが合流した際ベスパのバイク戦闘機であるガリクソンの部隊(ドゥカー隊長)と遭遇。

シャクティもこの部隊に遭遇しており、急いでこのことをカミオンに知らせに行く。

ウッソたちはなんとか難を逃れるが、あの部隊の行き先を見てリガミリティアのカミオンで移動しているところだと知り、急いで戻ることに。

案の定ガリクソン部隊がカミオンを攻撃。ケガをおしてマーベットがコアファイターで反撃していたが苦戦。

それを見たウッソはマーベットと交代し、Vモードへ。両手はなかったが、それでもガリクソン部隊を撃破していく。

そんな敵機を見ながら、ウッソは叫んだ。

「僕を人殺しにさせないでよ!」

向かって来ないのなら撃たないのに、そんな思いはいつしか叫びになっていた。

宇宙から帰ってきたピピニーデンのトムリアット部隊もこの戦いに参加するが、ウッソの反撃もあり撤退。


攻撃が収まった後、テレビで全国中継放送が行われていた。

それはなんと、ニュングをギロチンにかけるというものだったのだ。


- B -

ウッソが戦争というものを間近で感じてしまった章だと思います。

戦争に勝利というものはない。

Vガンダムに生身で銃を向けたガリーや自爆したワタリーなどの行動がそれを顕著に表しています。

戦士達の行き先はただ死の境地なのかもしれません。

そしてギロチン。

人の目の前で容赦なく処刑する、ただ見せしめのためだけに。

絶えられない現実を背負ってしまったウッソ。誰だ!この中継を見ろといったジジィは!?

あんな残虐な場面を子供に見せるべきではない!


そのほか、クロノクルが結構後々の展開で響くような言葉を言うなど重大な場面もありました。


ていうかカテジナさんが連れ去られちゃったよ〜(泣)

しかもワタリーの部下がいたずらとかしてるし、「こっちは戦い終わってイライラしてんだよ!」

なんてわけの分からない理屈だ!!と思ったらワタリーが射殺。

ごめんちょっとスッキリした。

戦争でよくあるのは日本でいう『従軍慰安婦』です。戦う男のために女は体を差し出すというもの。

これにはものすごく嫌悪感を覚えます。

女の人を道具としか思わない人種はZEROには許せません。


戦争に駆り出されていくウッソを見ながらシャクティは何を思うのでしょうか?

いつもの優しいウッソに戻って欲しい。戦争とは人の心を変えていくものだから。